豊かな感受性とコミュニケーションの
力を育む
景観まちづくり学習に
取り組んでみませんか?

誇りと愛着を持つことのできる美しいまちをつくり、育て、次の世代へと伝えていくには、子どもの頃から身近なまちや良好な「景観」に対する関心を持たせ、ひとりひとりの景観やまちづくりに対する意識を高めることが必要です。
この「発見!わたしたちのまち大好きなまち」は、このようなことをねらいとして、主に「総合的な学習の時間」を用いて展開できるような、景観まちづくり学習のモデルプログラム(題材)をいろいろ用意しています。
また、このモデルプログラムを用いて、実際に小学校の授業で景観まちづくり学習に取り組んだ事例も紹介しています。
ぜひ、これらを活用して、みなさんの学校でも、子どもたちの豊かな感受性と多彩なコミュニケーションの力を育む景観まちづくり学習に取り組み、これからの美しいまちづくりへの意識を持ち、良好な景観を守り育てるために行動するような人づくりに努めていただくことを期待いたします。
企画監修 東京学芸大学名誉教授 小澤紀美子
景観まちづくり学習とは
景観まちづくり学習とは、まち学習・まちづくり学習の中でも、特に「景観」に注目して行う学習です。
「景観」は、私たちを取り巻く環境の見え方、「景色、眺め、風景」のことです。それぞれの地域において異なる自然条件や、歴史、文化等をもとに、人々のさまざまな営みが積み重なってつくられています。
まちの「景観」を知り、それを大切にする心を持った人が増えることが、それぞれのまちで個性ある美しいまちづくりが進むことにつながります。
景観まちづくり学習は、「景観」に関心を持ち、良好な「景観まちづくり」に関わる意識を持った人づくりをねらいとした取り組みの最初の一歩です。

景観まちづくり学習の意義
01. 子どもたちの好奇心と感動する心を育む体験的な学習です
・「面白いな」、「知らなかったな」。そんな子どもたちのつぶやきを一つひとつ大切に育てながら、まちの景観の背景にある地域の歴史や生活の知恵、防災や防犯のための工夫などに気がつくきっかけをつくってあげてください。
・まちを全身で感じる景観まちづくり学習は、子どもたちの感動する心と、小さなことから多くのことに気がつくことのできる瑞々しい感性を育む体験型の学習です。

02.
多くの人とのコミュニケーションを通じて
まちや暮らしに愛着を持てる地域を舞台とした学習です
・子どもたちは、まちが、昔から多くの人たちによってつくられ、大切に守られてきたこと、そこで生活する人たちの思いやりに支えられていることに気がつきます。この「気づき」を大事に育みたいものです。
・地域を見直す景観まちづくり学習を通じて、大切なものや素敵な場所のたくさんあるまちや毎日の暮らしが、もっと楽しく、もっと好きになるでしょう。

03.
「総合的な学習の時間」で取り組む題材としてピッタリな
広がりと深みのある学習です
そのため、景観まちづくり学習は、必然的にそれぞれの学校のある地域の特徴が出るでしょう。
・また、学習を進める上では、地域の人々の参加・協力が有効であるとともに、グループ学習や学年を横断して取り組むことも可能です。
また、調べ、考え、表現する活動が中心となります。
こういった総合的で広がりと深みのある特徴からすれば、景観まちづくり学習は、まさに「総合的な学習の時間」における取り組みとしてピッタリです。

各教科等の学習を総合的に
結びつけながら展開できる
教科横断的な学習です!

・例えば、社会科の地域調べや歴史学習、国語の表現、図工の表現などと関係づけながら、まちの景観を調べたり、景観の印象や感じた価値を詩のように表現したり、気に入った景観を写生したり (教科横断)、心に描く将来のまちの模型をつくったりしながら、景観まちづくり学習を進めることができます。
・また、まちの人たちの話を聞きながら学習を進める中で、相手を敬う態度を身につけたり、多彩なコミュニケーション能力を育むことも期待できるでしょう。
パソコン等を使って学習の成果をとりまとめることも考えられますし、地域の人たちの前で発表会などを行えば、地域社会の一員としての自覚を養うのに役立つでしょう。
・このように、各教科の学習内容の充実に景観まちづくり学習を活用することもできるのです。
「景観」とはどういうもの?

・「景観」には、地域の歴史、地勢や生態系などの風土、文化や伝統、技術の進歩や法律等の制度などと人々の暮らしや経済活動などのさまざまな背景があります。「景観」には、人間と環境の関係が現れているのです。